2013年12月26日木曜日

罪と罰の映画

『かぐや姫の物語』を観てきました。

予告編を観てウルッときちゃう歌声に興味をそそられてましたが、
内容はそんなセンチな作品ではなく、
これでもかと運命に翻弄されるかぐや姫を描写する、
シビアな作品だった。

日本人なら殆どの人が知っているであろう「竹取物語」における、
かぐや姫の罪と罰って何?ってのが作品のテーマなんだけど、
転じて我々のコトにも置き換えられるというのが、
身につまされる様な想いになるというか。。

そんなこんなも膨大な時間とお金とエネルギーを費やした
水彩画タッチのアニメーション表現なくしては、
なし得なかったというのが誰が観ても解るというのが凄い。
どの人もビジュアルが凄いってのは納得するよね。

日本最古のお話というコトで当時のしきたり(お歯黒や求婚のシーン等)の描写も出てくるのに、
そこに描かれているモノは、現代社会でも通じる様な普遍的な内容だったし、
そして、割と女性的目線から語られている事が多かったね。
ラストの問答無用な感じも現実に置き換えると
その通りだよねと思えてしまうというか。
とにかく、画の凄さ同様に納得させられてしまう、
作品の世界観の力強さがありました。

カラッと楽しい作品もアリだけど、
深く考えさせられる作品もなかなかありません。
劇場では泣いている人が結構多かった。

ご興味ある方、是非是非観に行ってみて下さい。
かなりおススメです。

詳細はこちら。
http://kaguyahime-monogatari.jp

2013年12月25日水曜日

ファンというのは良いも悪いも好きなもので。

有楽町のシャンテシネにてジム・ジャームッシュの新作、
「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」を観てきました。
殺し屋もの、ロードムービー、西部劇と最近はジャンル映画が多いジャームッシュ。
劇場も観客こそ少なめだったけど、映画愛好家って感じの人達が多かったです。

今回はヴァンパイアものだったけど、
これまで造られてきた他の吸血鬼作品とは違って、
血を吸うシーンはなく病院などで秘密裏に血液を購入したりと
現代的なシチュエーションに置き換えられているところが
相変わらずといったところだった。

主演の2人が何百年も生きてきて、
くっついたり離れたりして暮らしながらお互いに距離感を保って
関係を続けている。
その辺の理由が語られないのは相変わらずという感じ。

主演の2人、トム・ヒドルソンとティルダ・スウィントン。
全編を通じて、ティルダ・スウィントンが美しく、
人間離れした感じが際立ってました。
ジャームッシュの『ブロークン・フラワーズ』や『リミッツ・オブ・コントロール』にも
出ていたけどその時とは容姿も雰囲気も全然違う。





写真真ん中がティルダ・スウィントン。
この時、50歳。カッコいいわぁ。。。
ちなみに一番左がジム・ジャームッシュ。この人も20年前から殆ど顔変わってないね。

とまぁ、ティルダ・スウィントンの魅力だけで1300円くらい回収出来るなんだけど、
一方でお話として長い感じが否めなかったのが残念。
これまでも起伏のない作品が多かったけど、
役者の面白さや画的なかっこよさで観る事が出来た過去の作品とは違って、
妹の登場を予見させるコトで内容を引っ張っただけに、
登場までの時間が長く感じた気がします。
総尺が123分だけど90分で十分な気がする。
妹の登場も引っ張った割には興味をそそる雰囲気がなかったのもね。。

あと、気がついたのは何かの行動やリアクションを
台詞で補っているシーンが多かったのだけど、
ちょっとクドい感じもしたなぁ。
過去のジャームッシュ作品ってこんな感じじゃなかったような気がしたんだけどなぁ。

と、好きな部分、嫌いな部分色々あるけど、
全編通じての夜間撮影は素敵だし、
デトロイトの廃墟やタンジールの街など
耽美かつオリエンタルな魅力が多々あるシーンが多いので、
なんだかんだ言って嫌いになれないジャームッシュ作品でした。
多分、DVDリリースされたら借りちゃうんだろうな(笑)

という訳で気になる方は、長期公開はないと思うので(多分)
是非、観に行って観て下さい。
詳細はこちら。
http://onlylovers.jp

2013年12月22日日曜日

T2 Movie selection vol.263

僕の村は戦場だった(1962)
IVANOVO DETSTVO


IVAN'S CHILDHOOD

監督:アンドレイ・タルコフスキー
原作:ウラジミール・ボゴモーロフ, ミハイル・パパワ
脚本:ウラジミール・ボゴモーロフ, ミハイル・パパワ
撮影:ワジーム・ユーソフ
音楽:ヴァチェスラフ・オフチンニコフ
出演:コーリャ・ブルリャーエフ, ワレンティン・ズブコフ, E・ジャリコフ, ニコライ・ブルリャーエフ

幻想的じゃない頃のタルコフスキーの作品。
水の描写など後に語られる要素がありながらも、
ストーリーテリングの上手さも目立つ。


2013年12月20日金曜日

久しぶりに舞台を観に行くの巻。

TOOWAII作品にも出演してくれた古山さんが所属する劇団、
モダンスイマーズの舞台に行ってきました。
その日の夕刊で紹介されていたのでビックリしました。
しかも、評価も結構高めに書かれている。予想通り劇場は満席。
なんだかメジャーな感じ。。。

震災後の被災地の話で、
少女がその家から去る過程を回想形式で描く。

多くの日本人が直面しているであろう、
"震災によって変わってしまった考え方やコミュニケーション"のズレが
よく表現されていた。
被災地じゃなくても、こういうコトあるだろうなぁというのが
丁寧に描かれてた。

重い題材なのに間とかセリフ回しが
どこかおかしくて自然に笑いが起こってました。

演劇的な面白さって独特なものがあるね。
映像になると違った捉え方になるんだろうなと思いながら観てました。

劇中で使われていた映像も
物語を補足する様に効果的に使われていて、
色々と語りたくなる要素が沢山ある作品でした。

公演は22日までだそうです。
ご興味ある方は是非チェックして観て下さい。
詳細はこちら。

http://www.modernswimmers.com

2013年12月16日月曜日

"リアル"って時代によって違うね。

草月ホールにて1日限定で上映していたロベール・ブレッソンのデビュー作、
『罪の天使』を観てきました。
映画史の中でも特異な存在のブレッソン映画のデビュー作というのと
会場が草月ホールというのもあって、
お客さんの年齢層も高く上映前もやれタルコフスキーがどうしたとか、
ブレッソンの他の作品とか知的レベルの高い会話が聞こえてきました。
当然のコトながらマナーも良いという。
そりゃそうか。なってったってブレッソンだからねー。

内容は、修道院にて熱心に信仰に励む女性が巻き起こす諍いと
もう一人罪を犯してその償いの為に入信する修道女、
そしてその修道女が入信する前に犯した殺人事件が
物語の軸になった作品。
主人公の修道女、アンヌ・マリーの真っすぐな純粋さが暴走し、
それに周りが違和感を覚えていくという構成は、
古典的だけどそれだけでドラマになる要素に思えた。

ブレッソン監督の作品は、
冷徹な目線、素の演技が特徴的と評論文とかで見かけるけど、
デビュー作『罪の天使たち』はそれがまだ顕著ではないように思えた。
影を使った演出、霧がかった夜道のシーン、そしてよく動くカメラ。
それらは劇映画として成立する要素のような気がした。
まぁ、これはこれでカッコ良かったんだけど。

作品が造られた1943年当時は画の質感や演技等、
この時代では成立していた"リアル"というコトなのかもね。
今なら"リアルを感じさせる画"って言ったら、
IphoneとかIpadの画質じゃないかな。
でも、instagramみたいなアプリで日常を
捉えている人も多いから、
リアルというよりファンタジックな画の方が多いか。
ってなると、ビデオカメラが一番リアルか。。
演技はどうだろう、、「あいのり」的な感じ?

あと、気になったのは、画面。
サイズが4:3のビスタサイズだったので、
スクリーン上でトリミングしていたんだけど、
サイズが合ってなくて画面の端が切れていた。
どうせならこういうところも気を使った欲しいなと。

そんなこんなで"その時代に合ったリアル"というのを
考えずにはいられない一品でした。


R・ブレッソン作品、他の作品は未見なのでチェックしてみようかな。

2013年12月5日木曜日

地球に落ちてきた男の歌声から手書きアニメまで。

Louis VuittonのCMにDavid Bowieが出演してた。



『マリー・アントワネット』を思わせる晩餐会の格調高い感じの造りになっていながら、
どこかPOPさを感じさせる作品。
気球の炎が燃え上がるところでカットとか赤の使い方が好きな感じ。

僕のDavid Bowie体験は音楽ではなく
『地球に落ちてきた男』の宇宙人や『バスキア』のアンディ・ウォーホル、
はたまた『Everybody Loves Sunshine』でのギャングのボスといった映画が最初だったので、
歌声には馴染みはないのだけど、歳をとっても残る声の透明感とか
聴き応えがあるね。



メイキングも同時にUPされてて1:30程の作品に凄い労力がつぎ込まれているのが解る。



関連動画に上がってたlouis vuittonのshort film
こっちはグラフィカルな構成でMV的なアプローチ。
色数少ないんだけど、どこかPOPさを感じさせる




こんなのも見つけた。
こちらは手書きアニメ的なアプローチだけど、
センスよく3DCGも使っててコレも好きな作品。

Louis Vuittonって格調高いハイファッションなイメージしかなかったけど、
Short Filmは尖ったことをしてて良いね。

ヒルズグミ

と言ってもIT系の話ではなく。

TOHOシネマズ六本木ヒルズの売店にあるグミが
異様にデカいコト、誰か知ってる?

写真も撮り忘れてしまったのだけどかなりのサイズ。

ここまでデカいグミを観たことがないので、
興味ある人、映画観に行くついでに行ってみてみて。
味はそこそこなんだけど(笑)

最近、こういうコトはTwitterやFacebookで書いてしまうので、
久しぶりにブログで書いてみた。
という、割とどうでも良いブログでした。


2013年12月2日月曜日

I could watch this video on youtube at last.

成都から帰ってきて、ずっと気になっていた映像を
ようやくyoutubeでチェックすることが出来た。



96Magazineというマレーシアのファッション誌が制作したvideo clip。
色使いやモデルのレイアウト、音楽がエレガントでシュール。
結構トリッキーなコトをやってて僕好み。
こういう感じなら3Dもありだな。

日本で言ったら、Enlightmentみたいな感じ?。
Malaysia主催のPARTYで一度観たっきりで、
再び見ることが叶わないと思っていたけど、
やっぱ探せばあるもんだね。
便利な世の中になったなぁとしみじみ。

2013年12月1日日曜日

T2 Movie selection vol.262

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984)
Urusei Yatsura - Beautiful Dreamer

監督、脚本:押井守
演出:西村純二
製作:多賀英典
企画:落合茂一
原作:高橋留美子
キャラクターデザイン:やまざきかずお
作画監督:森山ゆうじ
特殊効果:さいとうたけし
美術監督:小林七郎
美術設定:小林七郎, 森山ゆうじ
撮影監督:若菜章夫
編集:森田清次, 坂本雅紀, 宮内希美子, 河野淳子
音楽監督:早川裕
詩:三浦徳子
音響監督:斯波重治
編曲:清水信之
音楽:星勝
タイトルデザイン:杉澤英樹
歌:松谷祐子
曲:松田良
声の出演:平野文, 古川登志夫, 神谷明, 杉山佳寿子, 島津冴子, 鷲尾真知子, 田中真弓, 千葉繁, 村山明, 野村信次, 二又一成, 緒方賢一, 佐久間なつみ, 池水通洋, 安西正弘, 西村知道, 永井一郎, 藤岡琢也

「もしもこの世界が造られたものだとしたら」的な設定からの
夢オチ映画。

エッシャーの絵画の様な構図もその不可思議さを際立たせているのと、
爆撃シーンや世界の外側の設定の奇抜さなど見応え十分で、
ラムちゃんが可愛いだけじゃない作品。


2013年11月30日土曜日

王道の米ホラー映画

六本木ヒルズの映画館にて「サプライズ」という映画を観てきた。
先日、ブログで書いた「JUDGE」と同じくパンフやWEBサイトに
かぶり物が載っていて、こちらもD・リンチ的な映画?と
勘違いして観に行ってしまったのでした。
どちらも全然違う映画だったという。。。

結婚35周年の両親を祝う為、4人の兄弟とその恋人が集まって、
PARTYが始まるんだけど、兄弟の仲は悪く会えば罵り合う関係。
そんな中、長女の恋人が突然の襲撃に倒れたことから事件が始まるという
割とホラー映画の王道な内容。
突然の音響効果で驚かせる演出とか、
明らかにこいつから殺されるなと思わせる展開、
避暑地でPARTYに興じる人達が襲われるモノって、
(しっくりくる言い方がないのでちょっと長めですが。。。)
王道なら「13日の金曜日」、パロった作品なら「ファニー・ゲーム」とかあるけど、
そういった作品群を思わせる内容でした。

とまぁ、ベタな感じの作品でしたが、
キャラクターの経歴や行動の理由付けがよく描かれてて、
それによってキャラクターのパワーバランスが2転、3転して、
見応えのある作品だった。
まさにザ・ホラー映画という感じ。

役者も良かった。
特にエリン役の女の子が可愛らしいのと屈強な感じを
併せ持っていて気になる役者さんでした。
調べてみるとTVドラマに結構出演している役者さんなのだとか。
今後要チェックですな。

一方で、長女が殺される過程がちょっと解りづらかった。
それ、無理しなくてよくない?みたいな感じ。

スプラッター描写も凄惨だったので、
嫌いな人は観れないでしょうね。(当たり前か)
僕は割と笑えましたけど。

ある意味、アメリカのホラー映画の王道といえる内容でした。
王道の米ホラーが好きな方はおススメです。
気になる人は要チェック!
詳細はこちら

2013年11月27日水曜日

プロっぽさと素人っぽさ

眠い眼を擦って六本木まで『JUDGE』という映画を観に行ってきました。
朝の上映、しかも9:15という開始時間で
こんなに朝早くから一体誰が行くのか?とその時間帯に興味が沸いたのと、
websiteで観たD・リンチのshortfilmばりの動物の被り物が気になって、
これは観ておいた方が良いなと思い、
上映時間も9:30、9:55と遅めの時間帯になってきたので、
(と言っても朝だけど)
ようやく起きれる時間になり、いざ鑑賞。
作品の内容より観に来る人の方が気になっていたけど、
早朝にもかかわらず『R100』より多かったし、内容も意外と面白かった。
朝しか上映してないからって侮ってはいけないね。

お話は、キリスト教の7つの大罪になぞらえた罪を背負った7人が、
ある密室に閉じ込められてしまい、そこから脱出を試みるという話。
制限時間の中で誰を裁くのか、7人がそれぞれの罪を知った上で
当事者達がお互いをジャッジしていく。

全編監視カメラの様な撮影という実験的なスタイルと
監視カメラっぽい映像のデザインが作品に硬質な感じをもたらしていた。
カメラが色んな場所に設置されているのでカット割りが細かく、
作品のテンポはキープされたまま話が展開していて飽きさせない造りになっていた。
閉鎖された空間ものって古くは「水の中のナイフ」とか、
15年くらい前になるけど「CUBE」とか、
現実世界と隔離された設定にしやすいから
造り手の創造力を垣間見ることが出来るので好きなジャンルです。
この作品も凄く好きな感じ。

一方で役者陣の演劇的な演技が気になった。
「こんな事、実際に言うのかな?」って気分になったというか。
パンフを見ると実際に監禁状態を体験して脚本を書いたらしいので、
そこからの体験が生きていると思うのだけど、
題材が舞台的な内容なのと、ワークショップを重ねた上で撮影に挑んだらしいので、
より芝居がかった演技になってしまったのかな?と思いました。
まぁ、ここは好みの問題だと思うけど。

監視カメラという設定なので撮影にズームを多用していたのは面白いのだけど、
それが中盤からシーンを説明するかの様なズームになってきて
「この監視カメラを扱っている人、ちょっとプロっぽくない?」という感じもした。
最後まで意味を持たせない感じのズームでも良かったのでは。

自分の仕事の事なんだけど、
以前、坂上忍さんの舞台の劇中映像を手がけた時に
テンポをキープさせる様な編集をしたら、
それがプロっぽい、素人が撮影した設定なのでもっと間延びさせて欲しいと
訂正になったコトがあったんだけど、その時の状況を思い出した。

業界で仕事をしていると少なからずプロらしさというのが染み付いてしまって、
それがカメラワークにも表れてしまう。
普通ならそれが正解なのだけど、
この作品では明らかに監視カメラを扱っている人が部屋の外側にいるわけで
その人がどんな人か(プロかどうか)を感じさせてはいけないんじゃないだろうか?
なんてコトを思った。
まぁ、その辺も映像の仕事に関わっているから気がついたことで、
一般の人なら解らないことだと思うけど。

テイストも分野も全然違うけど
佐々木誠監督の「マイノリティとセックスにおける2、3の事情」を観た時に
いかにも素人らしく撮っていたのを思い出し、
改めて主観カメラって奥深いなと思いました。

役柄、"憤怒"の設定を与えられた役者さん、薬に詳しい下りがあるんだけど、
妹が同じ病気になったという下りがあったとはいえ、
一般人にしては薬に詳し過ぎじゃない?なんて感じもした。
職業を医者とか薬剤師にして同僚に出世を阻まれて陥れたみたいな罪にして
"嫉妬"の設定にした方がしっくりくるんじゃないかとも思った。

あと、個人的な好みだけど、
被り物の内部にもカメラがあったので、最後まで被ってて欲しかったな。
まぁ、フェティッシュな感じになりかねないので、
作品の邪魔になると言われればそれまでなんだけど。
読んではいないのだけど原作がある作品らしいので、
それに倣った形なのかもね。

とまぁ、観ながら僕ならこうするとか、
ここ面白いなとか色々と楽しみながら観ることが出来る作品でした。
上映時間も77分と短いし朝の上映だし、
出勤前に営業先に行く前にこの作品どうでしょう?

ご興味ある方が是非朝の映画館を体感して観て下さい。
作品もドキドキ感はありますよ。
詳細はこちら。


P.S

ところで密室ものってどうして薄暗い部屋の設定が多いんだろう?

2013年11月25日月曜日

ネタバレ無しで書くのが難しい。

大人気上映中の『魔法少女まどか☆マギカ』を2回も観てきてしまいました。
一度目はサラッと。二度目は注意深く。
とにかく、気になって仕方なかったものですから。

阿弥陀如来の様な存在になっていったTVシリーズのラストに対して、
今回は、暁美ほむらを通して"人間が出した解答"といった感じもあって、
ダークな側面もあるけど見方によっては"愛するが故の執着"と思える内容でした。

説明描写もテキパキとテンポも良かった。
指輪という小道具一つで魔法少女であるコトを証明するシーンや、
記憶を取り戻していく下りで背景にある鏡の額縁にTVシリーズの映像が写っていて
ほむらが記憶を取り戻して行ったんだなと思わせる描写など、
さらっと素早く説明していく。
その画造りも説明っぽくなくて凄く良かったです。

そして、今回も劇団イヌカレーさんのコラージュ映像が
特異な世界観を表現するのに冒頭から効果を発揮しまくる。
ポップなヤン・シュバンクマイエルといった感じで、
このコラージュ映像だけでDVDとかリリースしてくんないかなと思ってしまう。
VJやMV業界の方々は、例え内容に興味なかったとしてもこれだけは
観ておいた方が良いよ。

一つ気になったのが、
TVシリーズでは希望が絶望に変わって魔女になっていく時に
ソウルジェムが黒く濁っていく。
その絶望への過程が描かれていたんだけど、
映画では、ほむらが魔女へと変わっていく過程がそっくり抜け落ちていた様な。。
時間的な問題もあると思うけど、これ描いていた方が良かったんじゃないすかね。

まぁそんなこんなも含めて色々と想いを巡らせてしまう。
語るに足りうる作品ってのはこういう作品を言うんだね。

ってワケで色々と語りたいのだけど、
上映前のCMでネタバレに気をつけてねというお知らせもあったので、
(そのアニメCMもSHAFTが造っているというサービスっぷり。至れり尽くせりですな。)
ご興味ある方、是非観に行ってみて下さい。

詳細はこちら。
http://www.madoka-magica.com

2013年11月24日日曜日

T2 Movie selection vol.261

青春デンデケデケデケ

監督、編集:大林宣彦
脚本:石森史郎
音楽:久石譲
美術:薩谷和夫
セカンドユニット監督:小中和哉
演奏指導:エド山口
出演:林泰文, 大森嘉之, 浅野忠信, 永堀剛敏, 佐藤真一郎, 柴山智加, 滝沢涼子, 伊豆肇, 岸部一徳, ベンガル, 根岸季衣, 尾美としのり, 水島かおり, 尾藤イサオ, 入江若葉, 天宮良, 河原さぶ, 佐野史郎, 前田武彦, 南野陽子, 石田ゆり子, 高橋かおり

ライブ感のある撮り方と突拍子もないナレーション。
ファンタスティックでありながらライブ感がある。
異化作用のある二つが同居している不思議な作品。

2013年11月20日水曜日

新たに解釈された源氏物語。

恵比寿のイベントスペース"THE FACTORY"にて開催している公演、
源氏 Genji - The other side of the story -の背景映像を手がけました。

世界を飛び回っているPOLE DANCER、
Lu Nagataさんが作、演出と言うことで
エアリアルティシュや日本舞踊、アクロバットなど

一流のperformerが集まっています。





公演の模様はこんな感じ。
初日を観てきたけど、luさんのpoleが凄いんだな。
ダンスに馴染みのない人にもお勧めです。

詳細はこちらでチェック出来ます。
https://www.facebook.com/pages/Moon-Cat-Circus-Theater-Japan/166909956843907

本公演は12月29日まで週三回、1日2回行っています。
スケジュールはこちらでチェック出来ます。
https://www.facebook.com/events/207189709458724/?notif_t=plan_edited

成都から帰国して第一弾の仕事で、

面白いプロジェクトに関わることになったのでした。

5 frame in movie vol.78 ーPrizmDolphineー

ORIGINAL VJ WORK










2013年11月18日月曜日

人の心を掴む映像。

つい先日、こんな映像をyoutubeで観てハッとさせられた。



Facebookでも紹介したけど、
理屈抜きでスゲーって思える。

で、カメラが引いていくと何故か笑えるという。
明らかにエンヤの曲がミスマッチで、
どこの国でも同じ場面で笑いが起きるんじゃないでしょうか?

いずれにせよ、ジャン=クロード・ヴァン・ダムに
賛辞を贈らずにはいられない。

大自然の映像を観た時、その凄さに息をのむ。
その対局にあるのかもしれないが、一瞬で心をつかむという
映像が持つ本来の魅力を再確認出来る作品だね。

T2 Movie selection vol.260

桜流し

監督:河瀬直美
音楽:宇多田ヒカル

映画じゃないけども。
レンズに反射する光を上手く使った自然の映像が
凄く綺麗。




2013年11月15日金曜日

お祝いに駆けつけるの巻

モデルや歌手として活躍しているSAYUKIちゃんの会社、
VOCEの3周年PARTYに行ってきた。


ライブ中に撮った一枚。この写真、綺麗じゃない?
Iphoneのカメラレンズって光の反射が面白かったりする。



ライブでPARTYの出席者達をおもてなすSAYUKI氏。
彼女の親しい友人や活動を支えてきた人達が多く集まり、
彼女に関わる人達がより深く繋がれる、そんなPARTYだった。
GARRETという場所を選んだのも地に脚がついた雰囲気が伺えた。


受付を手伝っていたモデルの千景さんと
ライブでキーボードを弾いていたA-dreamくん。
先月行っていた中国の話や活動の話やゾンビのMVの話など
近況を色々と報告しあったり。
久しぶりの面子にも会えたし、色んなことを再確認出来た空間だった。


PARTY終盤の一枚。右は姉のカオリン。
二人は有吉反省会に出ているそうでそちらも要チェックですな。

自分のやりたいことを会社にして活動するその姿は
表面的には派手に見えるが
裏ではとても着実で堅実に見えた。

同じモノを造る人間として刺激になるね。

2013年11月14日木曜日

機材の展示会。

幕張メッセで開催されていた映像と音響機材の展示会INTER BEEに行ってきました。
参加すると来年の傾向が見えたり、新しいアイデアも湧いたりと、
行ったら何気に色々と考えちゃう展示会。
各ブースで貰えるノベルティが、意外と実用的だったりします。

昨年はタイミングを逃してしまったので、
今年は早起きをして車で幕張までかっ飛ばして行ったのでした。


Adobeのブース。プレゼンテーションに沢山の人が詰めかけてました。
これ、皆映像業界の人なのかなと思いながら眺めつつの一枚。
今年は4K映像に対する付属商品が多かった。
凄いところになると8Kの展示もしていたり。
8Kってどんなだよとサイズを調べてみると水平7,680×垂直4,320という
もはや写真の解像度を超えてるという。。。
カメラも業務用は4Kマストみたいな感じになってきてた。
REDは6Kなんてのも導入されていたり。
そうやってますます納品時の基準にアタフタすることになるという(笑)
って冗談は置いといて。
こういった技術がオリンピックに向けてリリースされていくのだなと考えると、
ココ数年の映像業界も大きな変化があるのかもね。

反面、3D商品は目立ったものがなかった。
出て来た時はインパクトはあったけど、その後あまり続かないね。
劇場ではまだまだ健在なのを考えると
今後はアトラクション的な位置づけになっていくのかな。


特殊機材、通称「特機」のコーナー。
これらをどう使うかで面白い映像が撮れるってコトを考えると、
毎回来る度に楽しみな場所です。

今年はオートで動くドリーや一定の速度で回転する台など、
なかなか興味深い商品を観ることが出来たし、
合成処理ソフト&マシンなんかも凄いのが沢山リリースされていた。

世界中で同じソフト、機材が使われていくのを考えると、
制作のシステムは二極化していくのだろうけど、
クリエイティビティにおいては発想勝負なんだなと
全体を観て感じた。

2013年11月13日水曜日

闘いを活写するということ。

シネマート六本木にて公開中のドキュメンタリー映画『タイトロープ』を観てきました。
元総合格闘家の前田日明さんが主催する格闘技イベント"THE OUTSIDER"に
出場する選手達を追った作品。

不良達だけでなく弁護士や放送作家など
バラエティ豊かな面子が集まるイベント。
選手を応援しているファンが暴れ出したりするコトもあり、
観に行く人もある意味ドキドキする。
そんな舞台に立つ選手の練習風景や生い立ち等を
カメラは追っていく。

ルールは安全性を考慮したスポーツライクなモノだけど、
バチバチと音がしそうな打撃や激しい関節技と
プロさながらの映像を見ることが出来た。

一方で、選手達のプライベートにも入り込み、
生い立ちや親族のインタビュー映像もインサートされる。

学生の時にレスリングやテコンドーをやっていたり、
中学校の卒業文集で前田日明さんのコトについて書いたくらい、
格闘技ファンなVJさんなので、
僕が現役だった頃の「格闘技ってこうだよね」という印象とは
少し違った造りになっていた。

でも、それは一般の人達の格闘技に対する見方が変わったという証拠なのかもしれない。
大きく一つ違うのは選手達が華のある試合をしたいと言う人が多かったとこと。
例えば、初期のK-1だと手数が少ないけどスリリングな試合に
観客がどよめいていたり興奮していたことがあったけど、
今ではそれが"塩試合"扱いされていたりする。
選手達は負けてもKO狙いやノーガードで殴り合う姿の方が観客から支持される。

アマチュアの試合なら負けたら次がないという
切迫感があって激しいプレッシャーとも戦わなければならないけど、
"華のある試合"への傾向は負けても面白い試合をすれば次があるという感じにも見えた。
(まぁ、これは選手達の問題ではないんだけど。)
そこからの切迫感はあまり感じられない。
どちらかというと開放感のある感じ。
まぁ、それはそれで魅力もあるんだけど。

確かに選手達の多くは格闘技だけで生活しているわけではないので、
切迫した感じを出すのは難しいだろうし、
格闘技に対する考え方は選手それぞれに違うのだけど、
それをカメラに写せば写す程、選手達の格闘技や試合に対する想いが
薄くなっていくような感じがした。
弁護士の人が試合で全力を出せなかったコトに涙を流すシーンとか、
もう少し練習風景を見せた上での試合をしっかり見せるという構成でも良かったかもなと思った。
ただ、それをやるには多くの選手にフォーカスし過ぎなので、
深く描くには時間が足りないというか。
となると、多くの選手の一部分を切り取るのがベターなのかなと思った。

一方で試合の時の撮り方、編集の仕方等は臨場感があってカッコ良かった。
音声無しのスローモーションで撮っているショットとか、
画面の狭さは実際試合に出たら緊張や興奮状態の為に
こんなふうに見えるんだろうなと感じさせる映像だった。

そんなこんなで、色々と感じるところもありましたが、
K-1やDREAMがなくなってから寂しくなってしまった日本の格闘技業界が
盛り上がって欲しいなと思いつつ、
選手達の闘志は真摯なものがあるので、それを感じるだけでも
価値のある作品だと思います。

ご興味ある方、是非観に行ってみて下さい。
詳細はこちらから。

http://www.andes-film.jp/tightrope/